夢を追うのは若くて才能があればこそ?
「45才のおばさん」が主人公。
日々をこなすのに必死だったけれど子供も大きくなり手を離れ、自分の自由な時間ができたので若いときに憧れたネイリストを目指すが……というストーリー。
年をとってから夢を見ることに辛くなるが、そんなときに若い漫画家志望の青年に出会う。
しかし青年も夢を追うには……。
夢を追うにはつらい現実が迫ってくるふたりを重ねながらストーリーが展開していく。
主人公の状況は?
説明されていないが、45才で子供が自立しているようなので、20才前後に子供を産んでいることになる。そして旦那がいなさそうなのでシングルマザーだろうか。
仕事をしているかは分からないが、余裕と時間があるようなのであるていど裕福で仕事をしていても軽くだろう。
年をとってから夢を追うという設定を作るさいに、裕福さが必要だったかな。
主人公が65才以上で定年退職後という設定なのか、45才で裕福という設定なのか、このふたつの違いは大きい。
しかも45才で老後の資金も気にせずに暇を持て余しているので、実家が資産家なのか、よっぽど仕事に成功して早期リタイアしたのか。
早期リタイアするほどのキャリアならいままで大きな夢を追っていなかったことと矛盾が出るので、実家の資産がそのまま手に入ったか、労せず大金を得ているように思える。
やはり金か!?
夢を追うことには間違いなく資金力が必要になる。
それか自分自身の財産を諦めるか。結婚、子供、老後、地位、名誉、それらを諦めて破滅するか夢をかなえるかの二択で突き進むか。
夢を追うことの負の部分に触れないという方針を明確にして作ったならそのあたりのフォローがあった方が読みやすかった。
それか65才か60才でリタイアならまだ「そういう人もいるか」と気にせず読めたかな。
そう考えると45才という必要性はどこにあったんだろう。
ネイリストを職業としてやっていく再スタートを視野に入れての設定なら、主人公がもう少し「自分はプロ目指しているんで!」という性格に寄らないとおかしくなるし……。
恋愛要素をかもして読者の裏をかきたかった、というギミック的な必要性なら無い方がよかったかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿