はかない、命ははかない
生き物の死にざまについてまとめた本。
どんな内容? という感じだが、生き物の習性とそれにまつわる死をたんたんと描いている。
著者が植物学者というのがとてもしっくりくる文体。
たんたんと観察しながら、オーバーな表現でなく、じんわりと死に向かうさまを描写している。
たんたんとつらい内容
ガエルが道路で車にひかれて死んでいるのはなぜか。
大人になってから住んでいたところから、卵を産むために水辺に歩いていくが、そのために数キロ歩く。
その道中は危険が伴い、車にひかれる危険もある。
その姿をたんたん描写されているのだが、読んでて辛い。
どうかカエルが車にひかれずに旅路を終えれますように。そう願わずにはいられない。
個人的には、太宰治の人間失格よりも気分が沈む一冊。
暗澹とした気持ちになりたいときには試してほしい。
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