おすすめ 芸人インタビュー 一発屋芸人列伝 髭男爵 山田ルイ53世
評価が高いということで期待していた一冊。
第24回雑誌ジャーナリズム賞作品賞受賞ということらしいが、その賞のすごさはいまいち判断できないがそれでも、並みの本ではないだろう。
じっさいに読んでみると納得というか、あっこれはすごい。自然にそう思えた。
一発屋という芸人としては残念な人という烙印を押されてしまった人たちのその後に注目してそれぞれ独自にインタビューを行い短編にまとめている。
取材や自身も一発屋芸人という立ち位置から書かれているが、それぞれ視点の違う内容になっている。
レーザーラモンHGにはそもそもの実力があるしきれい感がある。
コウメ太夫の素の狂気とぽんこつっぷりへの筆者からの突っ込み。
波田陽区というなんともいえないダメっぷりがもれてくる人間性。
それぞれの人物をどう表現するのか?
それを肩入れもせずに、賛辞するわけでもけなすわけでもなく、できるだけフラットな目線で語らていく。
読み終えたときにその人物について自分はとてもよく知っていると思い込まされている。
それだけ説得力のある語り口だけど、文章は軽く面白い。すらすら読めて、おもわず笑える箇所もあった。
評判に負けない、期待通りの一冊だった。
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